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あなたが、そして他人がわかる性格診断~特性5因子診断(ビッグファイブ理論)

photo by Surreal Name Given

 

『 特性5因子診断(ビッグファイブ理論)』
これは僕が今、最も科学的で信憑性が高いと考えている性格診断法です。 

この性格診断法は、膨大な統計調査によって相関関係を見い出し導き出されたもので、 進化生物学(進化心理学)によって説明がなされ、脳科学の発展により徐々に科学的裏付けが進んでいる理論です。

 

相関関係というのは、異なる事象の関係性を示すもので、例えば、「身長と体重の値には相関関係がある」といったように用います。
「身長が高ければ、体重も重くなる」といったような、 互いの項目の関係性がある時に「相関関係がある」と表現するわけです。
(※ちなみに、相関関係は絶対的な関係を示すものではありません。例えば、身長と体重には相関関係がありますが、身長が高くても体重の軽い人もいるでしょう。相対関係は、「身長の低い人は体重が軽い傾向にあり、高い人は重い傾向にある」といった“傾向”を表しているのです。)

 

相関関係を調査することは、性格的な特性を説明するためには絶対に欠かせません。

例えば、大規模なアンケート調査をし、 「高い社交性」「落ち込みやすい」「性への強い関心」「競争心旺盛」「心配性」 これら5つの項目の相関関係を見てみると、「高い社交性」「性への強い関心」「競争心旺盛」 の3つには統計的に有意な相関関係が認められることが分かります。
そして同様に「心配性」と「落ち込みやすい」の2つにも相関関係が見られるのです。

これはつまり、 高い社交性を持つ人は、同時に競争心旺盛で、異性との交流にも積極的な傾向にあることを意味します。
そして、心配性な人は、落ち込みやすい傾向にある。

しかし、社交性と心配性の間には、相関関係はありません。 これは、高い社交性を持つ人が心配性である(または心配性でない)という傾向は見られないということです。 (心配性なこともあるし、そうでないこともある。そこに統計的な偏りは見られない)

 

このように、「高い社交性」などの他にも、「友達が多い」「ギャンブルが好き」「スポーツを好む」「詩を書く」「わたしは宇宙人だ」…などなど、何百もの様々な項目のうち、相関関係があるものをまとめ、無いものを分けて集約していくと、 最終的に5つの因子にまとまることが分かりました。

 

それが特性5因子(ビックファイブ)です。

 

前置きが長くなりましたが、科学的な根拠に基づくものだと(巷の心理テストや占いなどとは一線を画していると)言いたかったのです。

では実際に、特性5因子(パーソナリティー)を測定してみましょう。

下の、12個の質問に答えてみて下さい。
(※今後の記事を読んだ後では、純粋に質問に答えることができなくなってしまう可能性もあります。自身の特性を知りたい方は、予め診断してから読み進めることをお勧めします!)

答え方は5段階です。一つの質問に対し、
きわめて当てはまらない→1
やや当てはまらない→2
どちらでもない→3
やや当てはまる→4
きわめて当てはまる→5
の点数をつけて下さい。

■質問■
1、知らない人とすぐ話ができる
2、人が快適で幸せかどうか気にかかる
3、絵画等の制作、著述、音楽などを作る
4、かなり前から準備する
5、落ち込んだり憂鬱になったりする
6、パーティーや同窓会など社交イベントを好む
7、(赤の他人も含め)人を侮辱する
8、哲学的、精神的な問題を考える
9、ものごとの整理ができない
10、ストレスを感じたり不安になったりする
11、難しい言葉、言い回しを使う
12、他の人の気持ちを思いやる

12問、全問に点数をつけましたら、問7と問9だけ、
5→1
4→2
3→3
2→4
1→5
に点数を付け替えて下さい。

ではその点数をもとに、特性5因子に振り分けていきます。

『外向性』→問1+問6
『神経質傾向』→問5+問10
『誠実性』→問4+問9
『調和性』→問2+問7+問12
『開放性』→問3+問8+問11

合計点が出ましたら、 各特性のスコアを解釈してみましょう。

『外向性』『神経質傾向』『誠実性』については、
2、3、4…低
5、6…中間~低
7、8…中間~高
9、10…高

『調和性』については、
男性では、
9以下…低
10、11…中間~低
12、13…中間~高
14、15…高

女性では、
11以下…低
12、13…中間~低
14…中間~高
15…高

『開放性』については、
8以下…低
9、10…中間~低
11、12…中間~高
13、14、15…高

これで各因子とも、あなたのおおよそのレベルが分かりました。

が、 「こんなに簡単な質問で分かるのか?」 と思われたかも知れません。

 確かに、厳密に調べるには、もっと膨大な質問に答えてもらう必要があります。 しかし、たったこれだけでも、統計的に有意な結果が出ることが分かっているのです。 とりあえず、この簡易テストの結果を見ながら各因子の特徴について読み進めてみて下さい。

(※この記事は2012年8月12日の記事をリニューアルしたものです。下記のリンクは一部過去記事のままですが、今後少しずつ、コンパクトにまとめていく予定です。)

『特性5因子の詳細』へ
→1、『外向性』〜放浪者〜
→2、『神経質傾向』〜悩む人〜
→3、『誠実性』〜自制する人〜
→4、『調和性』〜共感する人〜
   『調和性(その2)』〜サイコパスと自閉症〜
→5、詩人~『経験への開放性』

環境がパーソナリティー(性格)に及ぼす影響はない!?
パーソナリティーを変えることはできるのか?
自分らしく生きるということ

 

“あなたが、そして他人がわかる性格診断~特性5因子診断(ビッグファイブ理論)” への 4 件のフィードバック

  1. すいません。
    京都の筒井と申します。

    特性5因子(ビックファイブ)に関心があります。
    掲載されている12の質問は、どこで作成された質問なのでしょうか。
    詳しい説明がよくわかるので、是非その元の文献に当たってみたいと思いました。

    お忙しいとは思いますが、是非ご教示ください。

    1. 筒井さん、コメントありがとうございます。

      ビッグファイブの書籍の中でも、もっともおすすめの本『パーソナリティーを科学する〜特性5因子であなたがわかる』からの引用です。
      本の中には、もっと詳細な質問のリンク(海外サイトですが)も記載されています。
      とてもよい本ですので、是非読んでみてください。

      1. ありがとうございます。読んでみました。
        「7、(赤の他人も含め)人を侮辱する」という質問が非常に価値観を含んだ文章だと思いました。

        仮に人に対して厳しくあたる場合であっても、「侮辱」という言葉は使わない気がします。

        星名さんは、実際に使ってみてどうでしたか?
        感想を聞かせて頂けるとありがたいです。

        1. 筒井さん、コメントありがとうございます。

          すみませんが、質問の意図がよく分かりませんでした(汗)、見当違いな返答になっていましたらご指摘ください。

          >「7、(赤の他人も含め)人を侮辱する」という質問が非常に価値観を含んだ文章だと思いました。
          >仮に人に対して厳しくあたる場合であっても、「侮辱」という言葉は使わない気がします。
          >星名さんは、実際に使ってみてどうでしたか?

          僕は、「どの質問も個人の価値観によるよな〜」と感じていました。でも、それはそれでよいのだそうです。
          侮辱(人を馬鹿にするとか、見下すとか)も、する人はすると思いますし、「厳しくはすることあるけど、侮辱なんてしない!」と感じるのであれば、その項目は『当てはまらない』につければよいのだと思います。

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