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単純明快な理論が“正しい”と感じてしまう心理とは?

前回記事『成功者の理論が“正しい”と感じてしまう理由とは?』の続きです。

 

難しい理論よりも、単純明快な分かりやすい理論の方が、正しいと感じる割合がぐっと上がります。

その理由は、感情の汎化(はんか)にあります。

汎化というのは、ある物事の感情が、別の物事へも及ぶ心理現象のことです。

例えば、「大好きな恋人と楽しい気持ちで音楽を聴くと、その曲を好きになる」などです。
これは、大好きな恋人といる時の『大好き』という感情が、本来その恋人とは無関係な“曲”に対しても及んだということです。(詳しくは→『好き嫌いは、環境によって作られる』

 

正しいと感じるときの感情は“快”であり、誤っていると感じるときの感情は“不快”です。

そして、簡単な問題を考えるのは、答えがすぐに理解できるので“快”となりやすく、
難しい問題を考えるのは、めんどくさいので“不快”になりやすいです。

 

①「○○するだけで、こうなるのです!」

上のような感じに、単純明快な理論を提示されると、答えがすぐに理解でき、“快”になりやすく、その感情により「“快”は“正しい”ときの感情だ、ということはこの理論は正しい」と感じてしまうのです。

 

一方、下の様なものはどうでしょう?

②「○○な時はこうして、それでもダメなときは△△して、その結果こうなった時は××を試してみて、その状況により□□すると良い結果になるのです!」

こんな感じで、簡単には理解できないような理論を突き付けられると、考えることすら不快となり、「“不快”は“誤り”の感情だ、ということはこの理論は誤っている」と感じてしまう。

 

簡単か、難しいかということと、それが正しいか誤っているかとは本来無関係です。
しかし、簡単だと感じた時の感情が、その理論に対しても汎化し、理論にも肯定的な感情を抱くというわけです。

 

さて、これで世の中に“正しい理論”として広まりやすい理論について、ある程度理解できたと思います。

まず、前回記事で説明したように、成功者(勝者)の理論だということ、そして単純明快な理論であるということです。

これらはどちらも感情に訴えるもので、その内容、理屈にはほとんど関係なく、正しいと感じるのです。

 

次回からは、そんな「成功者の単純明快な理論ほど、誤っている可能性が高い」ということを、心理学的に説明していきます。

 

→次の記事『錯視に学ぶ心理』

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