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思考癖の直し方(3)~「夢を叶えれば幸せになれる」というのは幻想

photo by MIKI Yoshihito

この記事は、
思考癖の直し方(1)~あなたの遺伝子はあなたの幸せなど望んでいない
思考癖の直し方(2)~お金はあなたを幸せにする、ただし、隣人よりもお金持ちなときに限る』の続きです。

人は、「幸せになりたい」と考えてはいますが、その予測能力はかなり低いようです。

「夢を実現したら幸せだろう」「宝くじが当たったら幸せだろう」「子どもを作ったら幸せだろう」

また、

「身体が不自由なヒトは不幸だろう」「収入が低い人は不幸だろう」

などと考えていますが、それらはどれも誤りであることが分かっています。

 

例えば、宝くじを例にあげてみましょう。

「宝くじに当たると幸せになれると思いますか?」と問うと、多くの人が「幸せになれると思う」と答えます。だからこそ、よく売れるのでしょう。

しかし現実は違うようです。下記の研究を見て下さい。

宝くじに当たった人とそうでない人の幸福度を追跡比較調査した。結果は、宝くじに当たった人との間に幸福度の大きな違いは見られなかった。将来の幸せに関しても。実際に違う点は一つだけだった。宝くじに当たった人に比べ、当たらなかった人のほうが日々の単純なことがらに喜びを見出す度合いが高かったのである。[P. Brickman, D. Coates and R. Janoff-Bulman (1978)]

これは想像に反するものですが、いくつかの研究によって示されていることです。

宝くじに当たると、生活水準は上昇し、一時的に幸せを感じるでしょう。

しかしその一方で、低水準の事柄には幸せを感じにくくなるようなのです。
(例えば、低所得者が高級料理を食すことと、高所得者が高級料理を食すことは、感動も幸福度もまるで違います。感じる“味”すらも!)

 

過去記事でも説明しましたが、人は、【持続的な幸せ】と、【短期的な欲望】を混同し、誤った幸福感を求めてしまうのです。

しかしこれは、遺伝子による幸福プログラムに欠陥があるわけではありません。

人間の脳に組み込まれた幸福プログラムの目的とは、人間をより幸せにすることではなく、幸福になるための努力を続けさせることにある目からウロコの幸福学

遺伝子によってプログラムされている願望や欲望は、今より幸せになりたい」ということです。幸福を求める心理の根底にはコレがあります。

そのため、夢を実現できたとしても幸せを感じるのは束の間、「今より幸せになりたい」という欲求により、さらなる欲望が生じます。

そして「欲望が満たされない」=「幸せではない」ということになってしまうのです。

 

では一度、ここまでの記事の要点をまとめてみましょう。

 

人が幸せになれない主な理由↓

■その1■
ポジティブな事柄よりも、ネガティブな事柄の方が目につきやすい。また、ネガティブな感情の方が持続しやすい。
詳しくは→『あなたの遺伝子は、あなたの幸せなど望んでいない』

■その2■
他人との比較により、いつまでたっても現状に満足できない(上には上がいるから)。
詳しくは→『お金はあなたを幸せにする、ただし、隣人よりもお金持ちなときに限る』

■その3■
「“今より”幸せになりたい」という特性により、いつまでたっても現状に満足できない(上には上があるから)。

 

これらのどれをとっても、「より多くの子孫を残す」という目的のもとでは、とても有益に機能していたプログラムです。

このプログラムのおかげで、わたしたちの祖先は進化し、今日まで生き残ってきたと言ってもよいでしょう。

つまり、わたしたちがそういった思考に陥ってしまうのは当たり前のことであり、
「生まれながらにしてそういう風にできている」ということになります。

ちなみに、人生の幸福度は、生まれながらにしてある程度決まっているという研究結果すらあります。

というわけで次回からは、個人個人の性格的特性から見た、「生まれつき持っている幸福感」について説明していきます。

 

(※この記事は、2012/5/11の記事をリメイクしたものです)

 

主な参考文献↓(クリックでAmazonへ飛びます)

→次の記事『幸福度のおよそ50%は遺伝子で決まっている』へ(作成中。毎週土曜日更新)

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“思考癖の直し方(3)~「夢を叶えれば幸せになれる」というのは幻想” への4件のフィードバック

  1. 本当にリンクしてるw 先日ブログで幸福について長い記事を書いた。
    欲を叶えるのが幸福。不安がなくなるのが幸福。よりたくさんの欲を叶えるため、不安をなくするためにはお金が必要。だからお金があれば幸福・・

    そんな刷り込まれた幸福にそろそろ疑いを持って、欲を減らしていく幸福を目指したらどうか。いらない不安をなくしていくよう、心を鍛えたらどうか。

    そんな記事を長く書いたが「伝わらないかな」と思って全部消し、ゴーヤが苦くなかった記事に変えました。

    1. すごいリンクっぷりですね。院長の幸福についての記事も読んでみたかったです。(まとめる上で参考にしたかった!)

      結論は、「欲を減らして、いらない不安をなくして、人間関係を良好に保つこと」というシンプルなものですが、「どうしてそうするのが良いの?」ということまで説明しようとするとどうしても長くなってしまいます。

      長すぎて伝わらない(というか全部を読んでもらえない)とも思いますが、自分の頭の中を整理するためにも、書き続けてみます。

      院長のゴーヤの記事、うけました。

  2. 確かに幸せは一瞬で廃れるように思う。
    人の脳は同じ刺激に対し、徐々に感情的麻痺を起こすのだから、
    幸せが普通になれば、それは感じられなくなるのは当然だろう。
    人は非日常的だと感じる出来事以外には殆ど幸せを感じない。
    例えば、娯楽、かつ、依存性のないものは上記理由ですぐに廃れる。

    精神状態が健全であることより幸せなことはないように思うし、
    その体験の記憶ができにくい人ほど、感情麻痺が起きにくくなるため、
    結果的に最も幸せには近いのではないだろうかとも思える。
    勝負事であれば、勝ちor負けで一喜一憂することが出来るため、
    他の人より収入が多いほど、幸福度が高いというのも、
    別にその対象が収入や、成功である必要性はそもそもなく、
    収入競争や、成功競争だと思うからこそ、
    その勝者が幸福度が高いということなのではないだろうか。
    仮に幸せである状態の選定が正しいのであれば、
    いい人度競争でもしてみたら、
    より人格者である人ほど幸せを感じるということになるのでは・・・。

    1. コメントありがとうございます。

      >いい人度競争でもしてみたら、
      >より人格者である人ほど幸せを感じるということになるのでは・・・。

      そういった視点での研究報告があれば面白そうですね。
      おっしゃる通りの結果になりそうです。

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