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意識の持ちようで運動の効果は激変する

自分が行う運動の効果を知って運動すると、その良効果は大きくなります。

逆に、運動の効果も知らずに嫌々行っていると、かえって体を悪くしてしまいます。

これは、一般的にもちょっとは知られているような気がしますが、まだまだ理解度は浅いと感じてます(軽視しているように感じる)。

今回はそれを強力に証明する2つの研究をご紹介します。

初めに紹介するのは運動についてではありませんが、心と身体の密接さを示すには最高の研究(アルコールが心理に与える影響についてのちょっと変わった実験)です。

参加者が集まったところで最初のテストが行われた。課題は数字が並ぶリストを見てできるだけ沢山覚えるテスト、床に引かれた線に沿って歩くバランス感覚のテスト、そして親指と人差し指の間に挟んだ定規を、落としてパッとつかむ反応力テストである。

このテストを完了したところで、お待ちかねの酒を楽しむ時間に移った。学生たちは任意に青組と赤組に分けられ、その色のバッジをつけていれば、バーで好きなだけ無料で飲むことができた。

その晩、学生たちは何度か会話を中断させられ、最初にやったのと同じ記憶、バランス感覚、反応力のテストをやらされた。アルコール量が増えるにしたがって、学生たちは声が大きくなり、陽気になり、異性に対して積極的になった。テストの結果は目に見えて変化し、会が終わるころには学生の大半がリストの中から数字を一個以上は記憶できなくなり、床の線はかならず踏み外し、反応力も著しく低下した。

だが、なんといってもすばらしかったのは、赤組と青組の参加者の点数に、差がなかった点である。

実は、青組の学生には、見かけも匂いも味もほんものそっくりの、“ノンアルコール飲料”を飲ませていたのだ。青組の学生たちは、酔っぱらったふりをしていたわけではない。本当に酔っぱらっていた。その会の終わりに、ネタばらしをすると、青組の学生たちは大笑いし、たちまち酔いから醒め、シャキッとして楽しそうにバーを出て行った。[Richard Wiseman]

 この面白い点は、ノンアルコール飲料を飲んでいるにも関わらず、顔が紅潮するなどの身体反応が現れるということです。

衝撃的ではありませんか。

他にも、「ウルシだと言われて偽物にさわると発疹がでる」「ノンカフェインのコーヒーを飲んでも頭が冴えて眠れなくなる」など、こういった事柄は確かに実証されているのです。

 

では、次の研究を見て下さい。

各ホテルのルームサービス係を任意に二つのグループに分け、それぞれに違う条件を与えた。

片方のグループには運動の効果を教え、彼らが一日にどれくらいカロリーを消費しているか計算して伝えた。十五分のシーツ交換は40キロカロリー、十五分の室内清掃は50キロカロリー、十五分のバスルーム掃除は60キロカロリー。そしてスタッフの頭にこの内容が刻み込まれるよう、重要なポイントと数字が書かれたパンフレットを渡し、スタッフ用ラウンジの掲示板にも貼りだした。

もう片方のグループには、運動の効果に関する一般知識は伝えたが、彼らが実際に消費しているカロリーについては教えなかった。

このように二つのグループに分け、全員にアンケートを配って食事、飲酒、喫煙の習慣と仕事以外にしている運動について答えてもらい、健康チェックが行われました。

そして一月後にふたたび研究者が調査に訪れ、彼らはホテル支配人に訊ねてルームサービス係の仕事量がどちらのグループも以前と同じだったことを確認しました。

その後参加者全員に前と同じアンケートに記入してもらい、健康チェックを行い、データの分析に入ったのです。

アンケートの結果、どちらのグループも仕事以外で運動はしておらず、食事、喫煙、飲酒の習慣も前と同じだった。つまり、片方のグループだけが健康状態がよくなるような、生活習慣の変化はなかったのだ。

しかし我々は、健康チェックの結果に目を見張った。

自分たちが仕事で消費しているカロリー量を教えられたグループは、大幅に体重が減り、肥満度指数とウェスト・ヒップ比が下がり、血圧も下がっていた。かたや対照群にはそのような改善はみられなかった。[A. J. Crum and E. J. Langer (2007)]

同じ内容の仕事をしていたにも関わらず、その効果は意識一つでまるで違っていたのです。

 

こういった報告は他にもあります。

 例えば、筋力増強トレーニングをするときには、「今、この筋肉を使っている!」と意識しているのといなのとでは、筋力のつき方が変わってきます。

また、イヤイヤ運動をする人は、かえって筋力が落ちたり、体調を崩してしまうこともあるのです。

さらに、「なんでこんなに練習しているのに上手くいかないんだ…」という悩みや不安なども、運動の恩恵を減退させてしまいます。

 

となると、雪かきをするにも、

「雪かき十五分で100キロカロリー近く消費する。腕、足、腹筋背筋のトレーニングにもなる」という知識と意識を持って行うのと、

「あ~、雪かきは疲れるし嫌だな~。肩も腰も痛くなっちゃうよ~」なんて思って行うのとでは、効果がまるで違ってくるのです。

 

今までの投稿でも示してきましたが、心と身体はまさに一体です。せっかくやるなら、知識・意識を高め、効果的に運動をしましょう。

 

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“意識の持ちようで運動の効果は激変する” への2件のフィードバック

  1. う~ん、いちいち院長が普段考えてる事とリンクする記事だ。自分は考えてることがやや抽象的で感覚的だから、データもないし、ま、人に伝わらなくてもいいか・・と思うから記事にならないけど、けいじのように研究データによる検証というカタチを引用して記事になると本当に素晴らしい。

    いやだ、面倒だ、上手くいかないといったくだらない評価をやめて「ただ、やれ」「粗末に動作するな」「いちいち集中しろ」って自分に言い聞かせ、それが少しでも実行できればそれだけで幸せです。

    それが精進。

    これも大多数には伝わらないって思ってるけど、実際は伝えようともしてないってのが本当かな。

    1. 素晴らしいだなんて、ありがとうございます。

      そうですね。精進って、こういうことなんですよね。

      こんな風に一般向けの記事にしていますが、僕も大多数には根本的なところが伝わらないだろうなと思っています。それは、僕の説明が下手だからとか、読む側がちゃんと考えないからとかいうわけじゃなく。
      伝わればいいなとは思いますが。

      僕の一連の記事は、僕自身のための情報置き場であって、僕自身の再確認のため、そしていつか、うちの子どもに伝えたい内容にしようと思って書いています。

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