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クロスカントリースキーのストックの使い方を科学する(2/2)

 

前回の続きです。(前回の記事内容を踏まえた上での内容となっています)

まずは、全身を使ったフォーム、特にスパート時のフォーム画像を見てください。
ダイナミックで力強いフォームです。

このフォームのポイントは主に2つです。

①体重(重力)を利用する
②上半身で押すのではなく、「下半身を引きつける」

ではそれらについて簡単に説明していきます。

 

 

体重(重力)を利用する

上の画像だと速すぎるので、少し分かりやすいようにスローモーションにしたのが下画像です。

前上方向にジャンプするくらい伸び上がって重心を持ち上げ、上体を落とすエネルギーを使うことで、ストックで力強く地面を突いています。

ストックに強く力がかかるほど、強い推進力になるのですが、
上画像のように、一度伸び上がって、一気に上体を落とすと、自分の体重の2倍以上の力を地面に伝えることができます。

ちなみに、普通に立った姿勢から全力で押しても、体重以上の力を伝えることはできません。

イメージとしては、上にジャンプして、ストックで着地する感じです。
ストックを突く瞬間に、足は地面から離れるくらい素速く引きつけるようにします。

 

 

そして、上体を落としたエネルギーを、ストックで地面に加える際、前方への推進力になる最も効率的なストックの角度は斜め45度です。

とは言え、滑っている最中に45度でストックを突こうとすると、身体が進んでいる分ストックが傾きすぎてしまいます。

そのため、60度くらいの角度で突いて、最もエネルギーが加わる瞬間が45度くらいになるイメージにするとよいです。ぜひストックを突く角度も意識してみていただきたいです。

 

 

このようにして、上に伸び上がってから体重をかけてストックで着地すると、とても大きなエネルギーを使えるのですが、腕にはとても大きな負荷がかかります。

それを腕で支えるために、前回記事で説明したホールド力を使うのですが、それに加えて肘の角度も重要になってきます。

最も腕に負荷がかかる瞬間を見てみましょう。

 

上画像の「ここ!」の瞬間です。

この瞬間は、ストックに全体重を乗せる瞬間です。イメージ的には、下画像のようにぶら下がっているような感じです。

腕の曲げ方を変え、2種類のぶら下がりイラストを描いてみました。

上の2つ、より少ない腕の筋力で体重を支えられるのはどちらでしょう?

 

正解は、右です。

理由は、右の方が、肩や肘の回転トルクが小さいからです。

細かい説明は省きますが(詳しくはWikipediaへ→トルク)、上画像の右のように腕を曲げた方が、無駄なエネルギーを消耗しなくて済むということです。

そしてさらに、エネルギー効率を上げるために、下半身の使い方も重要になります。

 

 

上半身で押すのではなく、「下半身を引きつける」

もう一度、フォームの流れを見てください。

上画像を見ても、実際の滑りを見ても(滑っている本人も)、
「腕(体幹)でストックを後ろへ押し込むことで推進力を得ている」ように感じていると思います。

 

しかし僕は、
「ストックを支えにして、下半身を前に引きつける」というイメージで力を使うのがよいと考えています。
(特に、ストックを突いた瞬間は)

腕で押そうが、足を引こうが、どちらも動きとしては「前屈をしながら手と足が近づいていく動き」であり、全く同じです。
でも、どちらを近づけるイメージにするか?で、エネルギー効率が変わってくるのです。

 

先程、ストックを突き全体重を支える瞬間は、ぶら下がっている時のような感じだと説明しました。

このぶら下がっている状況で、「前屈をしながら手と足が近づいていく動き」をするとしたら、腕側を下へ動かすのと、足側を上へ引き上げるので、どちらが楽だと思いますか?

こうやって考えると、腕はホールド(固定)したまま、足を近づける方が楽だということが理解できるのではないでしょうか?

 

というわけで、身体の動きとしては同じ結果になるとしても、腕はホールドして、下半身を前へ進めるイメージで身体を動かした方が効率的ということになります。

 

ざっとこんな感じです。

簡単に終わらせようと思っていたら、こんなに長い記事になってしまいました。

他にも、頭から背骨の使い方や、股関節や足首の使い方などなど、様々な要素がありますが、この辺で一旦終わらせます。

 

「無心にトレーニングする」というのもすごくいいと思いますが、
こんな感じで、物理的・力学的に動きを捉え、筋肉の特性を活かすにはどうすればいいか?と考えるのも、パフォーマンスを上げる一助になると思います。

もし、他のスポーツでも、何かのフォームについて質問がある場合は、ブログのコメントとしていただければ、可能な限り説明していきたいと思います。
(※個人差も含めて、細かな指導を希望する場合は下記のメールか電話でお問い合わせください)

 

さて次回は、久しぶりに心理ネタを書いていきます。

→次の記事『周りを変えたかったら、まずは自分を変えた方がいい科学的な理由』へ(作成中。毎週土曜日更新)

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