(photo by Eric Schmuttenmaer)
「姿勢を正した方がいいのは分かってるけど、背筋を伸ばしてると肩や腰が痛くなってくるんだよね」
これは良くある『姿勢を正したままでいられない理由』です。
なぜそうなるのかは、姿勢が良い人がどうなっているのかを知ることで理解できます。
簡潔に言いますと、姿勢が良い人は(悪い人よりも)ずっと腹筋や背筋に力が入っているのです。
当たり前ですね。
力が入っているということは、ずっと立ちっぱなし、座りっぱなしでいる時は、ずっと力を入れているということです。
なんか疲れそうですよね。でも、普段から姿勢の良い人は、ずっと姿勢を正していても、そんなに疲れないのです。
なぜでしょう?
それは、【赤筋(せっきん)】を使えているからです。
筋肉には、大きく分けて【赤筋(せっきん)】と【白筋(はっきん)】があります。赤筋は持久力に長けていて、白筋は瞬発力に長けています。そして赤筋は疲れにくく、白筋はすぐに疲れるという特徴もあります。
赤筋は、瞬間的に強い力を発揮することはできませんが、比較的弱い力であれば、長時間筋力を使い続けることができるのです。(白筋は、弱い力だとしても、短時間で疲れます)
普段から姿勢が悪い人に「姿勢を正して下さい」と言うと、白筋を使ってしまうのです。だから、持久力がなくてすぐに疲れる。
そして、疲れるから「やっぱり姿勢正すのはキツい」となって、姿勢を維持する筋肉はさらに弱くなり、より使えなくなるのです。
(筋肉が細く弱くなるだけでなく、その筋肉を司る神経系も鈍るため、より使えなくなる)
ではどうすればいいのか?
その答えは簡単です。
辛くても、姿勢を正し続けるのです。白筋が疲れてもなお、正しい姿勢を維持しようとすれば、自ずと赤筋を使えるようになるのです。
初めは首から腰にかけて筋肉痛が出ることもあると思いますが、そこを乗り越えれば赤筋を使えるようになり、正しい姿勢がより自然に、かつ疲れにくくできるようになります。
筋肉は、楽をして鍛えることはできないのですから、少しずつ、無理のない程度に頑張っていくと良いと思います。
(思い出した時にだけ、姿勢を正すとかでもよい)
正しい姿勢の作り方や、姿勢を正すメリットについては、また来週以降にまとめていきます。
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『理想の姿勢は“骨で立つ”こと』
表層筋・白筋・速筋=無酸素運動筋=無駄な力が抜けない動き
深層筋・赤筋・遅筋=有酸素運動筋=無駄な力が入らない動き
おかげさまでこんな分類が頭にうかびました。
ありがとうございます。