025-768-4071

営業時間:月曜日〜土曜日
午前8:00〜12:00
午後14:00〜19:00
※受付は終了30前です

運動で死亡率が低下、肥満は死亡率と無関係だった!?

Running on a treadmill

つい先日、大変興味深い研究が発表されました[Physical fitness trumps body weight in reducing death risks]。

これまで、肥満度と死亡率の関係が注目され「痩せろ痩せろ」と言われてきたわけですが、痩せることは死亡率を下げる指標とはならなかったようです。

一方、死亡率を左右する指標となったのが、”運動量”でした。

ではその研究を見てみましょう。

平均年齢40歳の白人男性1万4000人を対象に、BMI(体重と身長を考慮した測定値であるボディ・マス・インデックス。肥満度の指標となる)と体力の変化を6年間にわたり測定し、最大11年間の追跡検討を行った。さらに、BMIの変化、年齢、心臓病の家族歴、ライフスタイル(喫煙、身体活動)の変化、高血圧、糖尿病などを考慮し、体力の増減と死亡率の変化の関連を検討した。

 かなりの大規模調査、そして長期に渡る追跡調査ですので、信頼度の高い研究と言えるでしょう。そしてその結果は、

11年間の追跡調査の結果、体力を維持していた男性では、余分な体重を落とせなかった場合でも、心血管疾患または全死因による死亡リスクが約30%低減し、体力が向上した男性では約40%低減した。しかし、体力が低下した男性では死亡率が高まった。

運動を続け、体力を維持または向上させることができれば、体重の変化がなくても(肥満を改善できなくても)、死亡リスクを大幅に減少させることができたのです。

さらに、

BMIは死亡率には関連せず、体力は被験者の運動量と強く相関していた。

なんと、BMIと死亡率との間には、関連性が見られなかったのです。

 

従来の考え方は、「肥満度が高い人は、運動をして肥満度を下げれば死亡率が低くなる」というように、肥満度に注目が集まっていました。

メタボメタボ言うのも、体型を一番の注目ポイントにし、痩せろ痩せろと言われていましたから。

 

しかし、もっとも注目すべきは運動量だったのです。

この研究により、たとえ痩せなくても、運動をしていれば最大40%も死亡率を下げることができると分かりました。そして、たとえ痩せたとしても、運動をしなければ死亡率が上昇することも分かったのです。

この研究を行ったLee氏は言います。

「人々はフィットネス(健康のための体力づくり。運動)についてより深く考える必要があり、それだけでなく、体重減少や体重増加にこだわりすぎずにフィットネスを向上または維持するよう努める必要がある」

未だ、多くの人は、運動の効果を軽視しています。

運動をすると、

発癌率、脳血管障害、心臓疾患などの発病率を大幅に下げ、免疫力を高めて風邪をひきにくくし、治癒力、回復力を高め、精神力を強くしてうつ病やパニック障害を改善させ、元気で健康な子どもを作らせ、脳を若返らせて痴呆、アルツハイマー病を予防し、記憶力や応用力を高め、やる気や継続力などの意志力を高め、IQや学力を高め、将来の収入や幸福度を高め、犯罪率や再犯率を下げる…

それら全ての恩恵を受けることができるのです。

運動こそが、万能薬と言えるのではないでしょうか。

 

コラム一覧

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。