前回のクイズの解答、解説です。
第3位『直線の長さを求めよ』
直径10cmの円です。円中に引かれているオレンジ線の長さを求める問題です。
これは、余計なヒントに惑わされないことがポイントです。
「長方形の対角線は同じ長さ」ということを知っているなら、すぐに解けます。
下図のオレンジ線と、青線は、同じ長さです。そして、青線は円の半径です。つまり、答えは5cmとなります。
たったそれだけなのですが、三角形の1辺の長さ(2センチ)がヒントのように書かれているから、惑わされてしまいます。
第2位『4本の直線で結べ』
9つの点を、一筆書きの4本の直線で結んでください。
これは、下図のような形で、赤い点を追加して出題すると、答えが簡単に分かります。
分からなかった人も、上のような問題なら解けたと思います。
先の問題では、「9つの黒い点からはみ出してはいけない」なんて書いていないのですが、何となく、これら9つの点の外側へはみ出さないように考えがちです。
しかしその枠を取っ払い、広い視点で眺めると解ける問題なのです。
第1位『消えた1ドル』
下の文章を読んで、『1ドルが消えてしまったワケ』を答えてください。
3人の旅人があるホテルに泊まりました。
ホテル代は30ドルだったので、3人は10ドルずつ払いました。
しかし翌朝、ホテルのオーナーは、3人が泊まった部屋は25ドルだったと気付き、ボーイに5ドル返してくるように言いました。
ボーイは部屋へ向かう途中、「5ドルは3人で割り切れないから、2ドルくすねちゃえ」と2ドルをポケットへ入れ、3ドルをお客へ返しました。
では、この話をまとめてみましょう。
3人のお客は、はじめに1人10ドルずつ出し、ホテル代30ドルを支払いました。
しかし後から3ドル返ってきたので、1人9ドルずつ払ったことになります。9+9+9で、合計27ドル。
そこに、ボーイがくすねた2ドルを合わせると、全ての合計が29ドル…。
あれ? 1ドル足りない!どこへいったの!?
このクイズの答えは、「どこにも消えていない」が正解です。
消えたように思えるのは、解釈の誤りなのです。
そもそも、30ドルへ合わせようとしているのが間違いです。ホテル代は25ドルだったのですから、基準値は25ドルにして考えるべきなのです。
つまり、この話をまとめて考えるなら、
「1人9ドルずつ払ったので合計27ドル。そこからボーイがくすねた2ドルを引いて25ドル」ということになります。
答えを知ると、どれも簡単な問題なのですが、余計な情報やら、無意識の(自分でかけてしまう)制限によって、簡単には解けないものです。
僕は普段(というか多くの人は)、多くの情報を目にして、さまざまな解釈をしながらたくさんのことを学んでいます。
上のようなクイズを教訓に、誤った解釈・結論へ飛びつかないよう、柔軟に、シンプルに、広い視野で物事を判断していきたいと思います。
さて次回は、学習に関する脳科学ネタを紹介します。
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完全に2㎝に惑わされました(笑)
ヒロのりさん、コメントありがとうございます。
僕も惑わされました(笑)