photo by Adam Singer
前回記事、『家事をしない夫、家事を押し付ける妻、その根本的な心理とは?』の続きです。
ここから、マインド・バグを改善する方法論へ移ります。
ですがその前に、下の話を想像してみてください。
コピー機を使って、紙の中央にコピーを取りたいのに、何度やっても右にズレてしまいます。
コピー機のバグでしょうか?
でも、どうしても、紙の中央に複写したいのです。さて、どうしましょう。
あなたは、そのコピー機を分解して、中央にくるように修理するでしょうか?
いや、そんなことはしないハズです。
おそらく、右にズレる分だけ、原本を左にズラしてコピーをとるでしょう。
そうすれば、コピー機のバグを打ち負かして、思い通りに中央にコピーすることができるのです。
マインド・バグの話に戻しますが、
このマインド・バグは、根本的に治すのは不可能ではないのですが、とってもとっても難しいようです。
これは多くの心理学研究によって証明されているのですが、一時的に修正できたように見えても、数日するともとに戻ってしまうようなのです。
なので、マインド・バグの根本を改善するのではなく、先のコピー機の例のように、
マインド・バグを“その方向性に沿って”打ち負かすのです。
ではその対処法を、妻側から書いていきます。
まずは、【夫は仕事、自分は家事をやるのが当たり前だ】という無意識があることをしっかりと認識することからです。
それを認識できると、夫は「自分は仕事をするもの」と考えているから、夫が家事をすることは思いつきにくいのだということが分かります。
夫は分かっているけどやらないのではなく、そもそも家事をすることを思いつかないのだと。そしてそれは、生理反応のように仕方のないことだと考えるようにします。実際にそうなのですから。
そして、家事をお願いする時に注意するのは2つです。
1つめは、
家事においては妻が優位にあり、優位にあるということは責任も妻にあるという意識を持つことです。
会社でもそうですが、上司が曖昧な指示を出したことによって、部下がミスをしたなら、それは上司にも責任があります。
それと同じように、夫が思うように動かなかったら、「自分のお願いの仕方も悪かった」と考えるべきなのです。
2つめは、
夫に何かお願いをして、家事をやってもらったら、感謝の言葉をしっかりと伝えるということです。
夫にとっての家事は、妻にとっての家事よりも大変なのです。場合によっては2〜3倍のストレスがかかるのだそうです。
それを理解して、(いくら簡単だと思える作業でも)やってもらったら「ありがとう!助かった!」と伝えるのがよいと思います。
男は基本的に単純ですから、うまくおだてるのがよいようです。
これが、マインド・バグを打ち負かす方法、【家庭は妻】という無意識と、同じ方向性で思考を正すということです。
上記のやり方は、一見当たり前の内容ですが、
「仕事は夫、家庭は妻」という無意識を認識し、マインド・バグである自己矛盾が生じないように思考を工夫することで、その効果は大きくなるようです。
どんな心理学本にも出てくる、思考を改善するためにもっとも重要なポイントは、『認識すること』です。
ただ、怒りや苛立ちを押さえつけるのでは、ストレスが溜まる一方です。
まずはしっかりと認識して、その心理と矛盾しないような対処法を考えていくことが、ストレスを減らすことに繋がるのだと思います。
さて次回は、夫側からマインド・バグを打ち負かす方法について考えてみます。
主な参考文献↓どれもおすすめです。
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