photo by Paul Domenick
『家事をしない夫、家事を押し付ける妻、その根本的な心理とは?』
『マインド・バグを打ち負かせ〜妻編〜』の続きです。
今回は、夫側の対処法です。
(色んなケースがありますので、あくまで一例としてご覧ください)
まずは妻編と同様、【夫は仕事、自分は家事をやるのが当たり前だ】という無意識があることをしっかりと認識することからです。
それを認識できると、相方をいたわる気持ちがわきます。
妻は「自分は家事をするもの」と考えているから、妻が仕事をすることはとても大変だということが分かります。そして妻は、大変な仕事をして帰ってきて、さらに家事を当たり前のようにしているのです。
それだけで少し、「家事をやろうかな」と思えてきます。
そして実際に家事をする時の注意点は2つです。
まずはしっかり、自分は家事は苦手であり、家事に関しては妻の方が上だと認識する必要があります。
夫婦間のアンケート調査(お互いの本音が聞けるよう、夫婦を別室にて調査した)によると、
夫が「俺はちゃんと家事ができている」と考えていても、妻は全然そう思っていないケースが多々あることが分かっています。
まずは「家庭は妻」という根本的な心理を認め、妻のやり方に合わせられるように会話しながら行うとよいと思います。上司のやり方に合わせてサポートする部下のように、家事をする感覚でしょうか。
そして2つ目に、妻に褒めてもらうことです。
自分は家事は苦手だし、妻ほど気がきないということを話し、そんな自分が家事をしたら褒めてもらいたいのだと話します。
意外とこれも難しいようで、夫が「褒めて」と話しても、妻は「は?やるの当たり前だし、ちゃんとできてもいないのに、なんで褒めなきゃいけないの?」となってしまうのだそうです。
(悲しいことに、結婚後の歳月によって、相手の配慮は“当たり前”になり、相手の配慮不足は“大きな不満”になる。)
ちなみに、相手に何かを要求する時(ここでは「褒めて欲しい」と要求する時)は、
相手をさりげなく、本当にさりげなく褒める(感謝を伝える)発言をすることで、受け入れてくれる確率がぐっと上がるようです。
そうして、実際に家事をしたら「やってやったぞ」という感じを出さないよう、「食器洗い終わったよ」と報告し、褒めてもらう。
内心、(そんなのやるのがアタリメーだろ!)と思われていようが、「助かった!ありがと!」と言われれば嬉しいものなのです。それがあるのと無いのとでは、次も手伝おうという気持ちが全然違ってきます。
前回は妻側、今回は夫側から説明しましたが、基本的にはどちらも同じです。
【仕事は夫、家庭は妻】という、変えることのできない無意識の心理にあらがわず、その方向性にそって改善策を探していくということです。
それを無理に捻じ曲げて、夫婦で平等に分担しようとするから、軋轢が生じるのだと思います。
そして自己矛盾が生じないよう、自分のためになるように、相手のために行動をするのがよいのだと思います。
さて次回からは、そんな利己的な利他主義の話について掘り下げていく予定です。
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