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特性5因子『外向性』〜放浪者〜

photo by Martin Fisch

今回は、性格診断【特性5因子】の外向性についてまとめました。

※特性5因子診断をされていない方は、先に→コチラ←で診断をしてから読むことをおすすめします。ちなみに僕の外向性スコアは7、「やや高い」でした。

 

外向性スコアの違いよる人物像をイメージしやすくするために、架空の人物の人生やセリフを通して説明していきます。

では、外向性がきわめて高い人物、A太(35歳)について。

A太はとても社交的で友だちも多く、パーティーを好み、目立つことを好みます。

活力みなぎるタイプで、仕事での成功や名声を得るためなら、多少の苦労もものともしません。大きな夢も持ち、夢へ向かって努力することを惜しまず、実際に多くの夢を実現してきた成功者でもあります。

趣味も多く、新しいことをするのも好きで、旅やレジャーが好き。

高価な時計や車を持ち、最新のスマホを使いこなしています。

恋愛、セッ○スを好み、多くの女性関係を持ちます。強烈な恋に落ちて結婚もしましたが、現在は離婚して、新たな恋を楽しんでいます。

そんなA太は言います。

「夢を持ち、向上心を持ち、努力しなければ成功することはできません。何度か失敗もありましたが、それらは成功への糧。成功できる自分を信じているのです。そしてお金を稼ぎ、好きな趣味に(女性との遊びにも)惜しみなく使う!それこそが幸せな人生なのです!」

 

 

一方、外向性がきわめて低い人物、B男(26歳)についてみてみます。

B男は学業で優秀な成績を収め、コンピューター・プログラミングで優れた才能を発揮します。が、B太はそれを売り込んで儲けようといった野心があるわけでもなく、平凡な毎日を過ごしています。

両親と一緒に暮らし、旅行という旅行へも行かず、友人関係は少ない。彼女もいない。しかしだからと言って、それを気にすることもありません。

そんなB男は言います。

「実際、楽しみにしていることなどあまりないのです。安定した職を見つけたら、両親の家から出てどこかで暮らし、女性と付き合い、必要のない物を山のように買いこみ、たぶん結婚して子どもを作り、子どもたちにまた物を買い…それからたぶん、死ぬんでしょうね…ま、そんなところです。」

 

A太とB男の人物像だけでも、【外向性】というものが、どんなものかがイメージできるのではないでしょうか。

外向性スコアが高い人、低い人、そしてもちろん、その中間にも無数のレベルの人たちがいます。

おそらく、あなたの外向性のレベルが、
高いほどA太のようであり、低いほどB男のような一面があるかと思います(女性でも同様です)。

 

では外向性が高い人のもつ社会的行動への関心をまとめてみましょう。

・高い社交性を持つ
・セッ○スと恋愛を楽しむ
・野心を持つ
・ステータスを手に入れることや、社会の注目を集めることに喜びを見出す
・名声や金を手に入れるために猛烈に働く
・レジャー活動にも熱心で、スポーツや旅行、新しい経験をするのが好き

総じて、外向性の高い人は、ポジティブな情動を持ち、目標追求のためにあり余るエネルギーを持った、きわめて活動的な人と見なされます。その特性ゆえ、一流のスポーツ選手、億万長者、メディアに露出するなど目立った人たちのほとんどが、外向性の高い人物のようです。

(一般的に、FacebookなどのSNSで「こんなことしてまーす!」みたいにたくさん投稿している人たちは、外向性が高いです。僕もその中の一人です。)

 

そして、外向性が低い人は、上記の事柄への関心度が低いのです。

ここで注意してもらいたいのは、外向性の低い人が少々陰気で活力に乏しく、ネガティブであると決めつけるのは間違っているということです。(ネガティブな情動と関わるのは、次回に説明する『神経質傾向』です。)

外向性が低い人も、
人々が汗をかいて手に入れようとするもの(物質的財産、結婚、キャリアなど)が良いものだということは、はっきり分かっています。しかしそうしたものは、外向性の高い人たちほど魅力的に感じないのです。

向こうからやってくれば受け取る、しかしやってこなくても、たぶん苦にはしません。(近くにいれば友人たちと会うが、いなくても気にならないのと同じように)

外向性が低い人はある意味で、世間の報酬から超然としていて、独立しているのです。

お金やステータスといった、普通なら大きな動機付けになる事柄も、外向性が低い人にとっては、そのためにわざわざ闘う気にさせるほどの魅力はありません。

そのため、大きな成功や多大なる財産を得ることはないでしょう。しかし外向性の低い人は、不幸だとは限らないのです。

外向性の高い人にとって、成功を勝ち取れなかった人生など、無価値で、つまらなくて、不幸な人生に思えるかもしれません。しかしその物差しは、外向性の低い人にはあてはまらないのです。

 

特性が異なるレベルの人同士では、相手の思考が理解できません。
そもそも、外向性が高い人と、低い人とでは、脳の配線が違っているのです。

 

そしてこれはとても、とても重要なことなのですが、
外向性のスコアが高い人、低い人、(もちろん中くらいの人も)どちらが優れていて、どちらが劣っているという優劣は存在しないのです。これは、この後説明していく他の因子においても言えることです。

B太の生き方より、A男の生き方の方が価値があるわけでもなく、無価値なわけでもありません。

その特性を比較して「どちらがいい、悪い」と議論することに、意味はないのです。

重要なのは、この知識を得ることで、自分自身への理解、そして他者への理解を深めることにあると思います。

 

例えば、結婚した相手が、あなたのレベルと違っていたらどうでしょうか。

結婚した相手があなたより高い外向性スコアをもっていたとしたら、その相手は時にあなたにとっては無意味で、高価で、理解に苦しむようなことをしたがるかもしれない。パーティーに出掛けたり、ポルシェを買ったり、クレイジーな趣味に熱中したり…。

逆に、自分より低い外向性スコアの持ち主と結婚したならば、相手があまり行動的でなかったり、あなたの新しい計画に関心を寄せないことに、時に失望することだろう。

気にすることはない。彼らは単にそのように配線されているだけなのだから。

パーソナリティーを科学する』より

そういう風にできている、そう理解できるだけで、良好な対人関係を築ける手助けになると思います。

ちなみに、日本人の平均的な外向性のスコアは、アメリカ人の半分くらいだとも言われています。
日本人は国際的にみて、外向性が低いようです。納得。

(※外向性についてより詳しく知りたい方は→こちら(過去記事)←へ)

 

さて次回は、特性5因子『神経質傾向』についてまとめていきます。

 

→次の記事『神経質傾向』

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