photo by Maclean creek Alberta
前回記事『人生が思った通りになってしまう理由(1/2)』の続きです。
科学的な研究調査によると、「成功」するかどうかは、チャレンジの質よりも、チャレンジの回数の方が重要だということが分かっています。(もちろん、ある程度の質も大切ですが)
例えば、世に知れ渡る名曲をたくさん残している作曲家ほど、作曲した数がとても多いのです。
そして、駄作は名作の何倍もあります。
成功した人を見ると、やること為すこと成功しているように見えたりしますが、実際はそんなことないようです。成功している人は(成功していない人よりも)、失敗を大量に経験しているのです。
そして、何かに失敗しても、認知の歪みによって「今のは練習ね」という感じで、失敗とすら思っていなかったりします。
「負けじゃない。勝ちへの途中」みたいな。
そのおかげで、成功体験の方が記憶に残りやすく、「自分はなんでもできる」と思い込み、さまざまなことにチャレンジするのです。
これはよく、的当てゲームに例えられます。
かなり遠くから、小さな的(マト)にボールを当てるゲームです。
普通の人は、数回失敗すると、「こんなの無理」となってそのゲーム自体をやめてしまいます。
しかし、成功する人はそうは考えません。
数回失敗しても、「ん、今のはちょっと近くにいった。もうちょっとやれば成功するだろう。」といった感じで、ちょっと失敗するくらいではへこたれません。
成功する人は、普通の人と比べても、それほど能力が長けているわけではないのですが、それにチャレンジする回数が違うので、いつかは当たるのです。
そして当たったら、成功者は「やっぱり俺はできる」と考えます。
一方で、一部の人(特に神経質傾向の高い人)は、何度もチャレンジして成功したとしても、
「成功はしたけど、それはたまたまで、ほとんどが失敗だった。だからやっぱり自分はダメだ」と考えてしまうのです。
こういった経験の積み重ねにより、成功者はますます色んなことにチャレンジし、神経質傾向の高い人はますますチャレンジすることから逃げるようになります。
冒頭でも書きましたが、
科学的な研究調査によると、「成功」するかどうかは、チャレンジの質よりも、チャレンジの回数の方が重要だということが分かっています。
上記の事実と、成功者とそうでない人たちの思考をまとめると、下のような感じになります。
成功者は、
「やったらできた」という体験の積み重ねから、「どんなことでもある程度頑張ればできる」と思い、「人生は、思い通りになる」と考えるようになる。その思考がチャレンジする回数をさらに増やし、実際に成功していくことになる。(失敗も多い)
そうやってチャレンジする回数が増えることで、科学的にも「人生が思い通りになっていく可能性が高まる」と言えるのです。
一方、一部の人(特に神経質傾向の高い人)は、
「できたけど、失敗の方が多かった」という体験の積み重ねから、「自分は失敗することの方が圧倒的に多い」と思い込み、「人生は、チャレンジしてもうまくいかないから、思い通りにならない」と考える。その思考が、チャレンジする回数をさらに減らし、成功するチャンスも失われていく。
こんな感じでは、成功したいという願望はあっても、それにチャレンジすることが無いのですから、もちろん成功することも無く、「人生が思い通りにならない可能性が高まる」ことになってしまうのです。
そういう意味で、「思い通りになる」と思っている人、「思い通りにならない」と思っている人、そのどちらの人生も、ある意味思い通りになっていると言えるのです。
次回は、「思い通りにならない」という思考から、少しでも「思い通りになる」と思えるようにするための対処法を紹介していきます。
さまざまな対処法があるのですが、どんな方法論を見ても共通する重要なポイントは1つ。俯瞰(ふかん)です。
次回はその俯瞰について説明していきます。
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