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ストレスと運動失調の関係

前回は、筋肉を動かす神経系誤作動を起こし、ケガが起きることがあるという話をしました。

今回は、神経系が誤作動を起こす原因は何か?という話になります。

 

では、マウスの実験から。

「マウスの顔に水滴をつけて動きを観察する」という面白い研究です。

マウスにとっては、顔が濡れるのはとてもストレスなのだそうです。

そんな、顔を濡らされてストレスたっぷりのマウスは、よくコケるのだそうです。
くるくる回るやつで、よく足を踏み外すのです。

この“マウスがコケる”という現象は、
マウスの筋肉が硬いからとか、疲れがたまっているからとか、ストレッチ体操や準備体操が足りないから、といったことが原因なのではありません。

顔を濡らされて生じたストレスによって、筋肉の協調性を司る神経系が誤作動を起こしているからなのです。ストレスによって、いわゆる運動失調を起こしてしまうのです。

 

人間も同じです。

例えば、緊張して手が震えるのもそうです。神経系が身体を制御できていないのです。

コーチに「どこに投げてるんだバカヤロー!次そんな球投げたら許さねーぞ!!」と、激烈に怒られたピッチャーも、その恐怖やストレスから、さらに暴投してしまうかもしれません。

過度のストレスで手が震えたり、身体が上手く動かなくなる、といったことは、誰でも経験していることではないでしょうか。

上記のような、分かりやすい過度のストレスだと、それが「ストレスのせいだ」とはっきり認識できるでしょう。

しかし、
大会が近い、
勉強がヤバイ、
彼女に嫌われたかもしれない…、などといったこと(特に一過性ではなく、中期〜長期的なストレス)だと、「それが原因で上手く身体が動かなくなった」という認識ができないのです。

 

よく、大会が近づくとオーバーワークでケガが増えると言われていますが、僕はそうは考えていません(もちろん、それもあるでしょうが)。

大きな原因の一つとして、ストレスがあるのだと思います。ストレスによる、筋肉を制御する神経系の誤作動。

大会が近いけど準備が万全ではない…とか、
大会で(親や指導者や友人にとって)期待通りの結果が出せるかどうか…などといったストレスが、神経系に誤作動を生じさせ、ケガが起こりやすくなるのではと考えています。

 

そしてそういったケガは、ストレッチ体操をしても、練習量を減らしても予防にはなりません。

 

では、どうすれば防げるのでしょう?

 

その答えは、“認知する”ということです。

もちろん完全に予防できるわけではありませんが、予防するための大きな一助となる“認知”ということについて、次回説明していきます。

 

→次の記事『「知る」から「認知する」へ』

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