これまでは、姿勢を正すとどんなに良いか、ということを書いてきたのですが、今回はその逆です。
※姿勢の関連記事↓
『姿勢が良い』とはどういうことかを説明します』
『姿勢が良い方がモテる傾向にあります』
『姿勢を正した方が勉強に集中できる理由』
『姿勢と記憶の関係』
『姿勢とスポーツの関係』
『姿勢とスポーツの関係(その2)』
『姿勢とメンタルの前向きな関係』
『姿勢が悪いことの悪影響とは?』(このぺージです)
『姿勢の正し方〜頭(首)編〜』
『姿勢の正し方〜肩(胸)編〜』
『姿勢の正し方〜骨盤(腰)編〜』
『理想の姿勢は“骨で立つ”こと』
まず、ご想像の通り、今まで書いてきたことの反対になってしまいます。
姿勢が悪いと、モテなくなり、勉強に集中できなくなり、記憶が鈍り、スポーツのパフォーマンスが落ちる傾向にあります。(あくまで“傾向”です。こういった類の、あらゆる科学的な差異は、決して“個人差”を超えることはありません)
上記の“傾向”は、あくまで傾向であって、絶対的なものではありませんが、今から説明する悪影響は、物理的な問題ですので、必ずと言って良いほど生じてしまうものです。
それは、骨の変形、靭帯の延長と短縮、そして筋肉の部分的な緊張です。
とりあえずこの記事では、骨の変形ついて簡易的に説明します。
まず、背骨は積み木を重ねたような構造になっています。そして、そのままではちょっと動いただけでズレてしまうので、伸び縮みしない靭帯(水色の部分)という組織で止まっています。
(※下図は、かなり色んな物を省いたイラスト、あくまでイメージです)
靭帯があるから簡単にはズレないのですが、靭帯は伸び縮みしないため、がっちり固めてしまっては背骨が固まって動けなくなります。そのため靭帯はある程度の緩みがもたせてあります(下図左)。
背中を丸めた状態が下図右で、いわゆる猫背状態では靭帯がピンと張っています。
そして靭帯にゆとりがある分、背骨を直立にした状態では、靭帯が緩んでいる状態です。
なので、その真っすぐの姿勢を維持するには、バランスをとるためにある程度の筋力を必要とします。
一方、上図右のように、背中側の靭帯がピンと張った状態は、ある意味安定しています。
伸び縮みしない靭帯はピンと張って、背骨の前側はがっちりと圧迫されているので、筋力を使わずとも、この姿勢で安定するのです。
今、猫背で脱力してみて下さい。
完全に力を抜いて楽にしても、背骨はある一定以上に曲がることはなく、安定すると思います。
もう一度書きます。
猫背にすると、
筋肉を使わずに、骨の圧迫と、靭帯の緊張によって安定する
のです。
筋肉を使わないというのは、エネルギーを消費しない分、楽ではあります。
しかし、それなりの代償があるのです。
背骨が直立して、「面」で重さを支えるなら、その重みは分散されます。
しかし、猫背になると、背骨の前側に圧が集中します。
頭はもともと、やや前方に乗っかっているので、背骨の前側への重みはかなりのものです。
例えば立っている時、足の裏全体で体重を支えるのと、バレリーナのようにつま先のみで体重を支えることをイメージしてみて下さい。
つま先への衝撃は、足裏全体で支える時の何十倍にもなります。
それと同様に、猫背になると、背骨の前側への負荷はかなりなもになるのです。
すると、どうなるのでしょう?
骨が変形するのです。
背骨の前側が押し潰されて、背骨の前側の厚さは薄くなってしまいます。(下図)
骨が潰れる分、身長も縮みます。(もっと大げさなイラストを描けばよかった)
そして、骨が変形する分、直立の姿勢を維持することがより大変になるのです。
変形すればするほど、姿勢を良く維持することは辛くなり、猫背でいることがより楽になるのです。(相対的に楽になる)
楽だから、やっぱり猫背になる→するとさらに変形する→さらに猫背の方が楽になる→変形→猫背…
長くなりましたが、これが、悪い姿勢(猫背)でいることの悪影響、『骨の変形』です。
他にもさまざまな悪影響があるのですが、それらについては気が向いたら書いていきます(笑)
次回からは、この悪い姿勢の悪循環を断ち切る、正しい姿勢作りについて書いていきます。
※姿勢の関連記事↓
『姿勢が良い』とはどういうことかを説明します』
『姿勢が良い方がモテる傾向にあります』
『姿勢を正した方が勉強に集中できる理由』
『姿勢と記憶の関係』
『姿勢とスポーツの関係』
『姿勢とスポーツの関係(その2)』
『姿勢とメンタルの前向きな関係』
『姿勢が悪いことの悪影響とは?』(このぺージです)
『姿勢の正し方〜頭(首)編〜』
『姿勢の正し方〜肩(胸)編〜』
『姿勢の正し方〜骨盤(腰)編〜』
『理想の姿勢は“骨で立つ”こと』